科学と地球
ニュース一覧へ →世界を支える4つの力と量子力学
藤井啓祐氏による特別原稿を物語形式で紹介します。今回は自然界を支える「4つの力」を解説し、重力・クーロン力・強い力・弱い力がそれぞれどのような場面で働くかをやさしく示しています。原子や分子の仕組みを理解するには量子力学が必要だとし、次回でその話を扱うと伝えられています。
野鳥の異変と酷暑の観察
東京郊外での観察を通じ、猛暑下でカイツブリが羽を扇風機のように動かして卵を冷やす行動が確認されました。渡り鳥の到着遅れや個体数減といった分布変化も報告されており、生息地の変化や外来種の増加が影響していると伝えられています。
スタンレー電気と東大、赤色レーザーで植物成長を実証
スタンレー電気と東京大学の共同研究で、赤色レーザーダイオード(660nm)を用した栽培が同等波長の赤色LEDを上回る成長促進効果を示すことを世界で初めて実証しました。光合成速度は最大約19%向上し、12日間の連続照射で乾燥重量や葉面積が有意に増加し、葉の黄化などのストレスも確認されませんでした。
オリオン追跡に34人の無線家が参加
アルテミスIIの有人飛行で、NASAが選んだ世界各地の34人のアマチュア無線家がオリオン宇宙船の電波を10日間追跡しデータを提供します。NASAは解析で追跡能力を評価し将来の探査に活用する意向です。
ニパウイルスに対するVV116の効果報告
中国科学院武漢ウイルス研究所は1月26日、経口ヌクレオシド薬VV116がニパウイルスに対して高い抑制活性を示したと論文で報告しました。VV116は中国やウズベキスタンでCOVID-19治療薬として承認・販売されており、論文は治療選択肢の一つになり得ると伝えています。
太原でコモドオオトカゲが単為生殖に成功
山西省太原市の太原動物園で、11歳の雌のコモドオオトカゲが雄と接触せずに産んだ卵が1月20日と25日に相次いでふ化し、2匹の幼体は健康と報告されています。コモドオオトカゲはIUCNで絶滅危惧種に指定され、ZW/ZZの染色体構成により単為生殖で雄のみが生まれると説明されています。
米政府がUSAレアアースにCHIPS法で約16億ドル支援
USAレアアースはCHIPS法に基づく連邦資金と担保ローンで計約16億ドルの覚書を交わし、民間の私募で約15億ドルを調達したと発表しました。資金はテキサスとオクラホマでの採掘・加工や磁石製造能力の拡充に向けられ、同社は2028年の商業生産開始を見込んでいます。
終末時計が示す残り85秒
米誌ブレティン・オブ・ジ・アトミック・サイエンティスツは終末時計の残り時間を85秒と発表しました。核兵器の脅威増大、人工知能の潜在リスク、温暖化の進展を理由に挙げ、国際的な対応の必要性を指摘しています。
終末時計、残り85秒で過去最短
米誌の発表で「終末時計」の残り時間が前年から4秒短縮され「85秒」と示されました。核保有国間の緊張やウクライナ・中東での軍事衝突、人工知能の軍事利用への懸念、温暖化の進展などが理由として挙げられています。
三井物産が民間実験モジュールを開発
三井物産の子会社・日本低軌道社中が、日本初の民間実験モジュールと商用物資補給船の開発に着手しました。JAXAの宇宙戦略基金で採択され、第一期で2テーマが選ばれ、最大225億円の支援を受けることになっています。接続先の民間宇宙ステーションは現時点で未定です。
アルテミスII、月の裏側を観測へ
NASAの有人試験飛行アルテミスIIが来週に迫り、約10日間の月周回で宇宙飛行士が月の裏側を肉眼で観測します。オリオンは月から最短約6,900kmを通過し、表裏をまたぐオリエンターレ盆地などが注目対象と伝えられています。
三菱電機、MEMS向け材料で自己復元を確認
三菱電機と京都大学の共同研究で、vdW積層材料の一種である高配向性熱分解グラファイト(HOPG)が負荷で軟化後に機械的強度を回復する自己復元特性を世界で初めて確認しました。新たなマイクロ試験法の確立により、MEMSの長寿命化につながる可能性が示されています。
京大院留学生、日本を離れ欧州進学を選ぶ
外国人規制の強化を受け、京都大学の中国出身の院生が今後のビザ更新などを不安視して欧州の博士課程へ進学する決断をしました。来日動機や学費事情にも触れられています。
コスモエコ基金の11月活動報告
コスモエコ基金は2025年11月の活動報告を公表しました。タイ北部でコミュニティフォレスト登録の準備を始め、キリバスでは11月に2,110本のマングローブを植栽しました。沖縄では自然体験指導者の養成で4名が新たに修了するなど、多地域で保全と学びの取り組みが進んでいます。
ウナギ資源と人工繁殖の壁
香港メディアが中国報道を紹介し、日本が世界のウナギの約70%を消費すると主張しています。中国は主要な供給国である一方、回遊や性決定などの自然的制約で完全養殖の商業化が進まず、野生個体群の減少や稚魚の密漁も報じられています。
海底にブルジュ・ハリファの2倍の山が見つかる
チリ沖で海洋調査船RV Falkor(too)号が新たに4つの海山を発見し、高さは約1,591mから2,681mと推測されています。これらは海底地形データベースに含まれておらず、重力異常の調査で見つかったと伝えられています。Seabed 2030は2030年までの海底完全マッピングを目指しています。
スカパーJSATがNASAの宇宙船追跡支援
スカパーJSATは、NASAの有人月探査アルテミス計画で宇宙船の追跡支援を行うと発表しました。茨城の管制センターで信号を受信し、3基のアンテナで周波数変化を測定して速度や軌道情報を推定し、NASAへ提供します。34団体が参加する国際協力の一環です。
群馬で発見 レアアース含む新鉱物4種
山口大学などの研究グループが群馬・茂倉沢鉱山で4種の新鉱物を発見し、国際鉱物学連合が2024〜2025年に新種として承認しました。石英中の暗褐色柱状結晶で、ランタンやセリウムを含むことが確認されています。
論理的思考は国で違う
名古屋大の渡邉雅子教授は日米仏などの作文教育を比較し、思考表現のスタイルが国や文化で異なることを35年の研究で示しました。著書『論理的思考とは何か』は発売後1年余で7万部を超え、山本七平賞を受賞しています。
都市で進むスロー交通システムの整備
中国各地で歩行者や自転車を主軸にした「スロー交通システム」が整備され、緑道や自転車専用道が開通しています。北京や南昌、重慶、南京などで通勤・散策動線の改善や地域活性化が進んでいると伝えられています。
マルミミゾウが農園で薬草を探す理由
ガボンの研究で、マルミミゾウが果実を残してバナナやパパイヤの茎や葉だけを選んで食べる理由が調査されました。糞約90点の分析で、寄生虫を持つ個体ほど茎葉を食べる確率が高く、薬草による自己治療の証拠になる可能性が示されています。
中国科学院の新たな低炭素冷却原理
中国科学院金属研究所のチームは、チオシアン酸アンモニウム水溶液が圧力変化で強い吸熱を示す「溶解圧カロリック効果」を報告しました。室温で20秒以内に約30度低下、1回循環で1g当たり67ジュールの吸熱、理論効率は最大77%と伝えられ、データセンター向けの低炭素冷却への応用可能性が指摘されています。
AIが拡張する6つの知力
野村総合研究所の分析をもとに、AIが拡張する六つの知力―予測力、識別力、個別化力、会話力、構造化力、創造力―と各分野の具体事例を紹介します。 医療や創薬、精密農業、シミュレーションなどでの応用例を挙げ、AIと人間の協働の可能性に触れています。
柏崎6号機と電動式の制御棒
柏崎刈羽原発6号機は改良沸騰水型(ABWR)で、制御棒をモーターで操作します。従来のBWRでは水圧式で運転停止中の誤操作事故が明らかになっており、1996年の試験で同機でも電源切り忘れで一部の制御棒が下がっていたことが判明したと伝えられています。
発電有機ELで青色発光を実現、フルカラー化達成
NHK技研と千葉大らは、発光と発電を一体化した有機EL素子で初めて青色発光を実現しフルカラー化を報告しました。MR TADF材料と励起子制御で発光効率と発電効率の両立を図り、緑・橙で外部量子効率8.5%超、青で約2%を示しています。
太陽フレアで磁気嵐が続く
気象庁によると、1月20日に発生した磁気嵐は継続中で、宇宙天気予報は太陽活動が引き続き活発と見ています。短波通信やGNSS(GPS)測位に影響が出る可能性があるとしています。
金の形成をナノで可視化
中国科学院広州地球化学研究所のチームが原位置液相透過電子顕微鏡で、黄鉄鉱表面での金ナノ粒子形成をナノスケールでリアルタイム観察しました。接触後約13分で緻密液体層が形成され、約20分で金粒子が出現し成長したと伝えられています。
インドネシアで世界最古の洞窟壁画発見
インドネシア東南スラウェシ州ムナ島の洞窟で見つかった手形のステンシル画が、炭酸カルシウム堆積物の年代測定で少なくとも6万7800年前と推定され、研究チームが英誌ネイチャーで世界最古と発表しました。現生人類のアジアからオーストラリアへの移動経路の解明に資する可能性が指摘されています。
油井亀美也さん、ISSから帰還
JAXAの油井亀美也さんが国際宇宙ステーション(ISS)から帰還しました。昨年8月から約165日間の滞在は同僚の健康上の懸念で帰還が早まったと伝えられ、会見で油井さんは今回が最後の宇宙飛行になるかもしれないと述べました。滞在中は日本の新型無人補給船の捕獲任務も担当しました。
油井亀美也、地球帰還の会見
油井亀美也さんは21日、米ジョンソン宇宙センターで会見し、ISSからの帰還を報告して今回が恐らく最後のフライトと述べ、以降は若い飛行士を地上から支えたいと語りました。HTV Xの捕捉などミッションの成果にも触れました。
