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データ同化でデジタルツインを現実に近づける
要約
製造業や土木、プラントなどで進むデジタルツインは、現実を正確に再現できなければ机上の空論になりかねません。菊地亮太氏率いるDoerResearchは、気象や航空、建設、発電、酒造などでデータ同化を用い、シミュレーションと現場データの結び付けを進めています。
本文
製造業や土木、プラント運用などでデジタルツインの研究開発が進んでいます。デジタル空間で物理法則を再現し大量検証が可能な一方、シミュレーションが現実と合致しなければ机上の空論になってしまいます。そこでシミュレーションと観測データを結び付ける「データ同化」が重要視されています。名古屋のスタートアップDoerResearch代表で名古屋大学の菊地亮太氏は、企業と共同で現場で使える技術の開発・実装に取り組んでいます。
現在の取り組み:
・日本航空、東北大学、ウェザーニューズと共同で航空気象や乱気流の予測に向けたデータ同化を進めていること。
・清水建設とトンネル施工時のリスク把握や安全性評価に関する技術開発を進めていること。
・JFEエンジニアリングとバイオマス発電プラントの運転改善やシステム把握に向けた取り組みを行っていること。
・富士通研究所在職時に獺祭と共同で日本酒醸造のデジタルツインを作り、翌日の温度設定や加水量の判断に生かす支援システムを開発したこと。
・気象分野では、気象庁が数日先の予報で3時間ごとにデータ同化を繰り返している例があること。
まとめ:
データ同化はシミュレーションの予測性能向上や不確実なパラメーターの補正、センサー配置の最適化などに寄与するとされています。産業ごとに不確実性の性質が異なるため実装の課題もあり、広範な普及や今後の公的な動きについては現時点では未定と伝えられています。
