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浸透圧発電で水とエネルギーを両立
要約
福岡市で2025年8月に運転を始めた浸透圧発電プロジェクトは、海水淡水化で生じる濃縮海水と下水処理水の塩分差を利用して発電します。年間約88万kWhを想定し、膜耐久性の検証を含む5年計画や中東からの関心が報じられています。
本文
福岡市で2025年8月に運転を開始した浸透圧発電プロジェクトは、海水淡水化の副産物である濃縮海水と下水処理水の塩分差を利用して発電する取り組みです。既存の淡水化施設「まみずピア」内に設置され、廃棄物となっていた濃縮海水を資源化する点で注目されています。国内外で実用化例が限られる技術として、国内報道やAFPの記事で中東での活用可能性が取り上げられています。技術面では膜の耐久性や塩害対策が検証課題になっています。
報じられている点:
・運転開始は2025年8月で、福岡市のまみずピア敷地内に設置されています。
・毎日、濃縮海水約1万立方メートルと下水処理水約9200立方メートルを処理する仕組みです。
・最大で正味110kWの発電を行い、年間約88万kWh(一般家庭約300世帯分)を想定しています。
・設備稼働率は約90%前後とされ、24時間365日安定した出力が得られる点が特徴とされています。
・建設費は約7億円で、膜の耐久性確認などを含む5年間の検証が計画されています。
・中東諸国など海外からの関心が報じられ、日本での実用化はデンマークに次ぐ例とされています。
まとめ:
このプロジェクトは海水淡水化に伴う濃縮海水の再利用と電力確保を同時に目指す取り組みで、現時点では施設の自家需要の一部を補う段階です。協和機電工業などは将来的な商用プラントの拡大を想定し、膜性能の検証や通常海水での発電技術開発を進める方針が示されています。今後の展開は検証結果や技術成熟度に依存し、正式な拡大スケジュールは発表されている範囲にとどまります。
