← ニュースAll
東南アジアのAI市場とデータセンターを悩ませる「熱」
要約
東南アジアは人口や接続性からAI市場の成長が期待される一方、熱帯の高温・高湿がデータセンターの冷却や設備信頼性に負担をかけています。シンガポールでの運用温度引き上げ指針や各社の投資が進んでいます。
本文
東南アジアでデータセンター需要が高まる中、地域特有の蒸し暑い気候が運用の課題になっています。年間の平均外気温は約27〜35℃とされ、米国暖房冷凍空調学会(ASHRAE)が示す理想的な運用温度の範囲(約18〜27℃)を上回ることが多いです。高温と高湿の組み合わせは熱の放出を難しくし、露点管理や結露、腐食といった長期的な信頼性に関わる問題を引き起こすと指摘されています。こうした理由から、現地での電力供給や冷却方式、運用指標の見直しが議論されています。
報じられている点:
・東南アジアの外気温は約27〜35℃で、冷却負荷が高いとされる。
・ASHRAEはデータセンターの理想運用温度を約18〜27℃と定めている。
・NUSのリー・ポー・セン教授は高温と高湿の組み合わせが結露や腐食リスクを高めると説明している。
・BDxは3月11日に「熱帯データセンター標準」を導入し、運用温度を段階的に26℃まで引き上げる方針を示した(同標準は2025年8月に公表)。
・IMDAは運用温度を1℃上げるごとに最大で約5%のエネルギー削減が可能と伝えている。
・マレーシアは2030年までに最大8ギガワットのガス火力を追加する計画で、シンガポールは今後5年間で公共のAI研究に10億シンガポールドル超を投資する方針を示している。
まとめ:
東南アジアは人口規模や接続性、地理的優位からデータセンターの需要増が見込まれる地域とされていますが、熱帯気候による冷却負荷と設備維持の課題が運営に影響を与えています。シンガポールの標準導入や各国の発電・研究投資といった対応が進んでおり、ハイパースケール企業の進出も続いています。個別プロジェクトの具体的な進行日程は案件ごとに異なり、現時点では流動的です。
