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小型衛星向け折り紙アンテナを地上実証
要約
東京科学大学は織物とフレキシブル基板を用いた折り畳み展開型の「折り紙アンテナ」を地上で実機試験し、手のひらサイズから50×50cmに展開して高利得を確認しました。今後は3U CubeSat「OrigamiSat-2」に搭載して宇宙実証を行う予定で、宇宙環境での挙動変化を評価する可能性があります。
本文
東京科学大学は3月26日に、折り畳んで小さく収納し宇宙で大きく展開する「折り紙展開アンテナ」の地上実機試験の結果を発表しました。小型衛星で高利得の電波を送ることは従来の課題であり、今回の試験は小型収納と強い電波の両立を目指す取り組みの一環です。成果は学術誌にまとめられており、今後は実際の宇宙環境での挙動確認が焦点になります。実機では織物とフレキシブル基板を組み合わせ、展開機構を簡素化する設計が採られています。
報告の要点:
・発表は東京科学大学で、実機の地上試験結果を3月26日に公表しています。
・アンテナは絶縁性と導電性の織物、ポリイミド製フレキシブル基板(銅箔パッチ)で構成され、収納時は手のひらサイズ、展開時は約50×50cmになります。
・Flasher折り紙パターンを用い、四隅を引くことでスムーズに展開し、銅箔パッチと導電性織物の間隔を物理的に確保する仕組みです。
・展開機構不要のビームチルト一次放射器(6素子)と偏波変換反射素子を組み合わせ、数値解析と電波暗室試験で高利得と偏波変換を確認しています。
・今後は3U CubeSat「OrigamiSat-2」に搭載して宇宙実証を行う予定で、打ち上げ時の振動や温度変化など宇宙環境での影響を観測する計画です。
まとめ:
今回の地上実証は、小型衛星でも大型に近い通信性能を目指す設計の実現可能性を示しています。研究チームはOrigamiSat-2での宇宙実証を通じて、展開動作の確実性や膜構造による電波特性の変化を評価し、設計の補償手法を検討する予定です。打ち上げ日程など具体的なスケジュールは現時点では未定です。
