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Ⅲ期卵巣がんと薬の投与、継続の考え方
要約
60代女性のⅢA期・低異型度漿液性卵巣がんで、手術とTC療法後にベバシズマブ併用、維持療法としてニラパリブを2年以上服用中。専門医は、低異型度例でのPARP阻害薬の確固たる根拠は乏しく、副作用を踏まえ中止を検討してよいと答えています。再発時は手術が中心となる可能性があると伝えられています。
本文
60代女性がⅢA期の低異型度漿液性卵巣がんで、根治手術とTC療法を受け、ベバシズマブを併用した後に維持療法としてニラパリブを内服しています。服用はすでに2年以上になり、貧血などの副作用で一時休薬した経緯があり、長期投与を続けるべきかが相談されています。がん電話相談で、がん研有明病院の金尾祐之医師が回答しています。専門医は、低異型度例ではPARP阻害薬の確固たるエビデンスがないと指摘しています。
現時点で整理されている点:
・現在は手術後にTC療法とベバシズマブ併用を行い、維持療法としてニラパリブを2年以上服用していること。
・ニラパリブやオラパリブの臨床試験は主に高異型度漿液性がんが対象で、服用期間の目安は試験ごとに異なる(ニラパリブは3年、オラパリブは2年という報告がある)こと。
・低異型度漿液性がんではPARP阻害薬の確固たる効果の裏付けが乏しく、専門医は現時点で中止を検討してよいと述べていること。
・ニラパリブの副作用に倦怠感や貧血があり、まれに急性骨髄性白血病のリスクが指摘されていること。再発時は手術が中心になり、化学療法の効果は限定的でホルモン療法やMEK阻害薬トラメチニブが選択肢になる可能性があること。
まとめ:
専門医は低異型度漿液性卵巣がんではPARP阻害薬の継続に確固たる根拠が乏しい点を示し、副作用を踏まえて中止を検討してよいと述べています。腫瘍マーカーが上がりにくいため画像検査で経過を確認することが指摘されています。現時点での公的な方針や新たな発表は未定です。
