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内耳組織移植で平衡改善
要約
ES細胞由来の内耳組織を平衡障害マウスに耳の穴から移植し、歩行の改善が確認されました。研究チームはiPS細胞を用いた人での治療を目標に掲げ、日本再生医療学会で19日に発表する予定です。
本文
研究の概要と背景:ES細胞(胚性幹細胞)から作製した内耳の組織を、平衡感覚に障害のあるマウスに移植したところ、症状の改善が確認されました。内耳の有毛細胞が減少するとめまいやふらつきといった平衡障害が生じ、これらの細胞はほとんど再生しないため根本治療が難しいとされています。藍野大らのチームは、マウスでの成果を踏まえ、人のiPS細胞を用いた治療の実現を目標にしています。成果は神戸市で開かれる日本再生医療学会で19日に報告される予定です。
報じられている点:
・マウスのES細胞から有毛細胞を含む内耳組織(大きさ1〜2ミリ)を作製した。
・症状として絶えず回転するなどの平衡障害があるマウスに、耳の穴を通じて移植を行った。
・移植後1か月で回転せずに歩けるなどの改善効果が観察された。
・チームは人のiPS細胞からも内耳組織の作製に成功していると報告している。
・国内の平衡障害患者は約250万人と推定され、高齢者の転倒リスクが指摘されている。
まとめ:
本研究は移植による機能回復の可能性を示すもので、めまいやふらつきに苦しむ患者の生活や介護の負担に関わる課題と関連する可能性があります。人での実用化に向けては安全性確認などの課題が残っており、研究チームは19日の学会発表で詳細を示す予定です。
