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建築と自治の対話
要約
ヘイノネンさんの博士論文を軸に、プロテスト・キャンプの建築が示す集合的意思決定や即興的な増改築、インフラ構築の様式を紹介し、都市生活での適用や都市計画への問題提起を研究会の議論として整理しています。
本文
筆者は高山建築学校での研究をもとに、住まいや自治をめぐる問いを続けてきました。今回はピヤッタ・ヘイノネンさんを招き、博士論文の内容を報告いただくかたちで東京の研究会を開催しました。コメンテーターには岡部明子先生と祐成保志先生が参加しています。ヘイノネンさんの博論は、特定の場に住まうことで抗議や共同生活を行う「プロテスト・キャンプ」の建築的側面を扱っている点が焦点です。
報告された主な点:
・ヘイノネンさんの博士論文はプロテスト・キャンプの建築を分析している。
・調査は西ヨーロッパの農村部・都市部の事例を中心に、10人から100人規模で廃材や天然材を用いて数年間住むケースを扱っている。
・会議や会議空間の「透明性」「脱中心性」が集合的意思決定で重要視されると紹介されている(円形配置など)。
・建築は必要に応じて参加者が増改築し、LGBTQ+や女性らの配慮された空間が作られる事例がある。
・参加者の自己裁量で空間を「作る」即興性と、集合的な意思決定が同一の場で共存している点が注目される。
まとめ:
プロテスト・キャンプの事例を通じて、建築が参加や自治の仕組みを支える装置として働く様子が示されています。都市に戻るとこうした柔軟性が失われる点が問題として提起されており、政治や都市計画への議論につながると整理されています。今後の公的な予定や追加の発表は現時点では未定です。
