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脳の掃除役を改造し認知症の原因物質が減少
要約
米ワシントン大学の研究チームはアストロサイトに認識遺伝子を導入する手法をマウスで示し、投与後3カ月以内に大脳皮質や海馬のアミロイドβが減少したと報告しました。1回投与で持続効果を目指し、4年後の治験開始を目標にしていると伝えられています。
本文
米ワシントン大学の研究チームは、体内の細胞に遺伝子を導入してアルツハイマー型認知症の原因物質を除去する基礎技術を開発したと発表しました。研究では、脳で神経細胞を補助するアストロサイトにアミロイドβを認識する遺伝子を導入する手法を用いています。マウスに対して血管を通じて治療用遺伝子を1回投与すると、脳内のアストロサイトがアミロイドβを除去しやすくなったと報告されています。成果は科学誌「サイエンス」に発表され、研究チームは4年後の臨床試験開始を目指していると伝えられています。
発表されている点:
・研究は米ワシントン大学のチームによるもので、成果は科学誌「サイエンス」に掲載された。
・手法はアストロサイトにアミロイドβを認識する遺伝子を導入する遺伝子治療の一形態である。
・脳につながる血管からの1回投与で、大脳皮質や海馬のアミロイドβ量が投与後3カ月以内に減少した。
・アミロイドβが増え始める前の若いマウスでは蓄積量が半分以下になったと報告されている。
・研究側は1回投与で持続効果の可能性を示しつつ、標的外への遺伝子導入リスクなど安全性の検証が必要だと述べている。
まとめ:
今回の研究はアストロサイトを標的にした遺伝子導入がマウスでアミロイドβの減少につながることを示しています。研究チームは4年後の治験開始を目指すとしていますが、標的以外への遺伝子導入など安全性の評価が今後の重要な課題で、現時点では未定の点もあります。
