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揚水発電とどろっとした液体
要約
イギリスのスタートアップが水より重い「高密度流体」を使う新しい揚水発電を開発しています。2026年1月にピーク出力500kWのパイロット成功を報告し、2028年末の商用化を目指していると伝えられています。
本文
揚水発電は山と水の高低差を利用する長期蓄電の主役で、世界の設備容量は約200ギガワットに達します。今回報じられたのは、イギリスのスタートアップが水の代わりに水の約2.5倍の密度を持つ流体を使い、同じ発電量を得るための落差を小さくしようという試みです。高密度化に伴う粘性の問題を大学と共同で技術的に解決したとされ、パイロットでの発電実績も公表されています。技術が進めば、従来は適地とされなかった緩やかな丘陵でも揚水方式が成り立つ可能性があります。
報じられている点:
・世界の揚水発電は長期蓄電の大半を占め、総設備容量は約200GWとされています。
・対象技術は「高密度流体」と呼ばれ、水の約2.5倍の密度を持つ流体を用いる点が特徴です。
・同社は高密度でありながら流動性を確保する技術を大学と共同で開発したとしています。
・2026年1月にピーク出力500kWのパイロットで発電に成功したと発表しました(上部貯水槽は地上80m、直径2.5mの配管を使用)。
・商業化では10〜20MW規模を想定し、2028年末までの初商用稼働を目標としています。
・同社は流体の環境影響に配慮し、土壌や地下水への浸透を防ぐ設計にしているとしています。
まとめ:
この技術は、落差の小さい土地でも揚水発電の導入余地を広げる可能性があり、再生可能エネルギーの長期蓄電手段としての選択肢を増やすかもしれません。一方で初期投資や土木工事の必要性は残り、ナトリウムイオン電池やフロー電池などの他技術との比較・実証が今後の課題です。商用化の目標時期は2028年末とされていますが、コストや実運用での検証はこれから続く見通しです。
