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月の家を考える 竹中工務店の挑戦
要約
竹中工務店の宇宙建築タスクフォース(TSX)が、一般の人が暮らせる「月の家」をQOL重視で設計しています。放射線や昼夜の約270度の温度差、空気管理など建築上の課題を踏まえ、地下や溶岩チューブの活用、二重壁や現地資源利用などを検討しています。
本文
竹中工務店の宇宙建築タスクフォース(TSX)は、一般の人が快適に住める「月の家」の設計を目指して研究を進めています。TSXには2023年設立後、建築設計や設備、施工技術の専門家が集まり、JAXAなどと連携していると伝えられています。狙いはISSなど従来の「生き延びるための空間」ではなく、生活の質(QOL)を高める居住空間づくりです。設計では空気や照明、温度管理、放射線対策といった現実的な制約を重視しています。
検討されている点:
・天井が高いと必要な空気量や照明・冷暖房のエネルギーが増えるため、居住空間の高さは慎重に設計する案が出ている。
・月の低重力下での筋力低下を見据え、重い服や重い靴で日常生活の負荷を調整する案や、旅行者向けに天井の高い「弾ける部屋」を分けて設ける案がある。
・月面の放射線は地表より多く(記事は約200倍と記述)、厚さ3〜4mの盛り土や地下・溶岩チューブでの居住が検討されている。
・昼は100℃超、夜は約マイナス170℃とされる大きな温度差があり、日陰や地下に居住地を置き、太陽光発電で冷暖房を賄う方針が示されている。
・地下や縦孔の底からは場所によって地球が見える可能性があり、居住の魅力の一因として議論されている。
・1気圧の内部と真空の外部の圧力差に対処するため、内外で圧力を分散する二重構造や植物空間の活用が想定されている。
まとめ:
月の家の設計は、放射線対策や極端な温度差、空気管理といった物理的制約を前提に、地下利用や二重構造など建築的な解法を模索している段階です。地盤調査や国・研究機関との連携が進められており、国の計画や国際協力による今後の調査・発表が注目されています。
