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生きたマウスの脳を観察 屈折防ぐ試薬
要約
九州大学の研究チームは、光の屈折や散乱を抑える低毒性の試薬を開発し、アルブミンを加えて生きたマウスの脳を事実上透明化しました。多光子励起顕微鏡で表面から700マイクロまで観察でき、脳機能の理解や薬剤探索につながる可能性があると伝えられています。
本文
九州大学などの研究チームは、生きた細胞や組織の状態を詳しく観察できる新たな試薬を開発しました。従来の屈折率調整試薬は毒性が強く生体観察に適さなかったため、研究ではアルブミンというたんぱく質を加えて細胞の浸透圧を調整し、事実上の透明化を実現しています。これにより、蛍光イメージングや多光子励起顕微鏡で深部の表示が改善されることが期待されています。研究成果は国際誌に発表され、試薬は製品化に向けた手続きが進められています。
報じられている点:
・試薬は光の屈折や散乱を抑える設計で、細胞に対する毒性は低いとされます。
・研究ではアルブミンを加えて細胞の浸透圧を調整し、細胞を事実上透明化したと説明されています。
・生きたマウスの脳を多光子励起顕微鏡で観察し、脳表面から約700マイクロメートルの深さの神経細胞や突起が見えたとされています。
・今回の手法は脳機能の理解や薬剤探索につながる可能性が示唆されています。
・開発した手法は試薬メーカーのナカライテスクとライセンス契約を結んでおり、同社が近く販売する予定と伝えられています。
まとめ:
研究チームの試薬は、生体内での光の進行を妨げる要因を抑えて生きた組織の観察範囲を広げる点が注目されます。今後は試薬の製品化と普及が進む見込みで、脳科学研究や薬剤探索への応用が期待される一方、詳細な適用条件や臨床応用の可否については今後の発表を待つ必要があります。
